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食を学ぶ 2023/07/17

夏に人気のゼリーや寒天、固まる秘密を探ってみよう!

ひんやりスイーツは、どうやって固まるの?

フルーツゼリーやババロア、ムースに水羊羹など、冷たくてつるんとした食感のスイーツは、夏のおやつの定番ですね。これらのスイーツは、果汁などの液体に何かを加えることで固まっています。さて、それは何でしょう?

代表的なものはゼラチンと寒天です。ゼラチンや寒天は水と合わせて熱を加えて溶かすことで、分子と分子の間がゆるみます。果汁などの液体に、溶かしたゼラチンや寒天を加えることで、全体を包み込んで、冷えていく間に、お互いに引き寄せあうように固まっていくのです。

ゼラチンと寒天 「固める」はたらきの違いは?

液体を固める力には、それぞれ特徴があります。
ゼラチンは、牛や豚の骨や皮が原料で、とろけるようななめらかな食感が魅力。沸騰させてしまうと固まる力がなくなってしまうので、注意が必要です。また、低い温度で固まる性質があるので、冷蔵庫で冷やし固めます。
寒天は、海藻が原料で、しっかりと煮溶かしてからでないと固まりません。常温で固まるので、室温でも溶けにくいのが特徴です。食物繊維が豊富で、お腹の調子を整える効果もあります

ゼラチン寒天
成分タンパク質炭水化物
原料動物由来
牛や豚の皮や骨
海藻由来
テングサやオゴノリなど
溶ける温度40〜50℃90〜100℃
固まる温度10℃以下(冷蔵庫)30〜40℃(常温)
食感口の中で溶ける
柔らか
口の中で溶けない
つるんとした喉越し
注意パインやキウイはタンパク質分解酵素があるので固まりにくくなる酸味の強い果汁と一緒に煮ると固まらなくなる場合がある
カロリー
100gあたり
338kcal0kcal

甘くておいしいおやつ、でも砂糖は体に良くないの?

おやつの甘みに砂糖は欠かせませんが、なんとなく砂糖は体によくないと思っていませんか?
砂糖には、調味料として甘みをつけるのはもちろん、食品の保存性を高めたり、お肉を柔らかくしたり、お餅の柔らかさを保ったりなど、いろいろな役割があります。
また、人間の脳は、1日に摂取するエネルギーの約20%を使いますが、そのエネルギー源はブドウ糖だけです。砂糖は私たちが生きていくのに欠かせない大切なものです。
今回紹介している寒天も、砂糖の保水性が働いて離水しにくくなったり、無糖で固めると白濁しますが、砂糖を加えることで透明になるなど、砂糖の力を活かしています。

この記事は、学校配布版「地産地消と食育通信 なごみの食卓」第29号(2023年7月発行)に掲載された内容をもとに構成されています。学校配布版PDFはバックナンバーページで閲覧・ダウンロードができます。

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